2012年8月のチャリティ販売についてご報告いたします。
チャリティ商品の販売の売上は6,100円。
またブタの貯金箱募金に寄付していただいた金額は1,345円でした。
本日、計7,445円を東日本大震災義援金として日本赤十字社宛てに振込みました。
2011年5月からの総計は402,700円になりました。
皆様のご協力、心より感謝しております。
ありがとうございました。
ホームページでは語り尽くせない情報をお届けします。
2012年8月のチャリティ販売についてご報告いたします。
チャリティ商品の販売の売上は6,100円。
またブタの貯金箱募金に寄付していただいた金額は1,345円でした。
本日、計7,445円を東日本大震災義援金として日本赤十字社宛てに振込みました。
2011年5月からの総計は402,700円になりました。
皆様のご協力、心より感謝しております。
ありがとうございました。
9月11日より「妙技!オートマタ(からくり人形)展」が開催されます。
毎年、見所がいっぱいすぎて、何を見て良いのか分らなくなっちゃったというお客様も多いので、今年はオートマタ展に先駆けて、出演予定のオートマタを先に少しご紹介してみようと思います。
第2回は… 泣いているジャンと笑ってるジャンヌ。
どちらも1890年頃にフランスのヴィシー工房で作られました。
(ジャンは衣装や顔をリメイクしているかもしれません・・・。)
ジャンヌは20年以上前から博物館の子でしたが、ジャンは4年前にやってきました。
ジャンとジャンヌは100年あまりの時を経て再会!?
ジャンとジャンヌはフランスの一般的な男性と女性の名前です。
このふたりは、19世紀後半パリで人気のあったオッフェンバックのオペレッタ「泣いているジャンヌと笑っているジャン」をもじって作られたともいわれています。
ふたりとも学校のベンチに座っています。
泣いているジャン。
ロバの耳の付いた帽子をかぶり、泣いています。
帽子に書かれた「ÂNE」はフランス語でロバという意味。
この帽子は直訳すると「馬鹿帽子」っていう名前がついています。ひどい名前の帽子です。
昔フランスで, 覚えの悪い生徒に罰として、ヤギの耳付の円錐形の紙の帽子をかぶせていのだそうです。
今なら人権侵害で訴えられそうですね。
帽子の耳まで動くのでご注目を!
一方、底抜けに明るいジャンヌ!
足までバタバタさせちゃって、首を何度もかしげながら笑います。
右手に持ったマリオネットを上下させて遊びます。
ふたりの顔はビスク(陶器)ではなく、パピエマシェ(仏)、ペーパーマッシュ(英)と呼ばれる張り子でできています。
紙を何層にも張り合わせたり、水で溶かし糊や樹脂を入れて作った素材です。
(ジャンヌはどこかで日焼けでもしたのでしょうか?顔がボロボロになってきて、かわいそう。)
もっと精巧に動くオートマタではこのパピエマッシュのまぶたやあごに皮革を利用することで、人間のように瞼や口を動かすことができます。
9月11日より「妙技!オートマタ(からくり人形)展」が開催されます。
ゼンマイを巻きスイッチを入れれば、命が宿り動き出す人形達。
100年の時を経て現代も動き続けるオートマタは、圧倒的な力で私たちを魅了します。
展示するのは19世紀後半から20世紀初頭に活躍したオートマタ。
産業革命の影響を受け、めまぐるしく移り変わるこの時代に誕生したオートマタは、「黄金時代のオートマタ」と呼ばれ、珍重されています。
オートマタ展まで後1週間。
そろそろ準備も整いつつあります。
企画展に展示する展示品はまずテーマを決め、その後100分の1の図面に描きながら決定します。
その後、解説、キャプションを準備して、展示替えを行います。
プレスリリースでは実演25体としていますが、どんどん欲張りになり、今のところ図面の緑の部分(約30体)を実演する予定です。
また、ピンクの部分のケースに飾るものもあわせると37体のオートマタを展示予定です。
世界中捜してもアンティークのオートマタを、一度にこんなに多く実演するところは他には無いと思います。
(王室とか大スターとかの来館など特別なことが無い限りは・・・)
毎年、見所がいっぱいすぎて、何を見て良いのか分らなくなっちゃったというお客様も多いので、今年はオートマタ展に先駆けて、出演予定のオートマタを先に少しご紹介してみようと思います。
まずは・・・・
1895年頃にフランスのルレ・エ・ドゥカン工房で作られたキュイジニエ(料理人)。
料理人の格好には見えないのですが、当時のカタログには同じ絵でキュイジニエというタイトルがつけられています。
キュイジニエはお辞儀の代わりに、ウォーミングパン(アンカ)とトングをあたかもヴァイオリンのように持って演奏します。
舌を出したり引っ込めたり、帽子も動きます。
ビスクヘッドは著名な人形師ジュモーの作品です。
最初の部分はオールドフィルムのように加工してあります。(意外と見にくかった)すぐに見やすい普通の映像になります。
来年5月に閉館予定のため、これが最後のオートマタ展となります。
最後の機会に是非! おすすめです。
写真は1840年頃のイギリスのチャーチ・バレル・オルガンです。
チャーチ・オルガンとは主にパイプを使用し、低い圧力で音を出すオルガンをいいます。
19世紀の教会では、オルガン奏者を常に確保することが困難だったようで、このような自動演奏オルガンがその代わりを務め演奏していました。
ストリート・オルガンほど大音響ではないので、室内でも美しく響きます。
そのためか、レジデンス(邸宅用)オルガンとも呼ばれます。
このオルガンには5つのストップと呼ばれるオルガンの音色を選択することができる機構がついています。
種類 | 読み方 | 説明 |
diapason | ダイアペーソン | 一般的な閉管フルート・ストップ |
flute | フルート | フルート・ストップ |
principal | プリンシパル | オクターブ上 |
twelfth | トゥエルブス | 他のストップと組み合わせて独奏用の独特な音色を作る |
fifteenth | フィフティーンス | 一番高音の金管 |
(ストップについてはインターネットで調べました。誤っていたら申し訳ございません。)
左から順にストップを引いていくと、だんだんと高い音が重なっていきます。
好みのストップを組み合わせることで、望みの音を出すことができます。
音を重ねていくうちに、ちょっと重厚で荘厳な感じになっていき、ありがたい気分になります。
チャーチ・バレル・オルガンのバレルは木の筒のことです。
石油の単位などで「バレル」を耳にする機会も多いと思いますが、語源は「樽」。
この筒には短音用のピンと長音用のブリッジと呼ばれるホッチキスの芯のようなものが打ち込まれていて、これが音を出すための信号になっています。
1本のバレルには10曲収録されていて、横に少しずつずらしながら曲を変えます。
実はこのオルガン、長い間倉庫に眠っていてスタッフさえあまり音を聴いたことがありません。
この度ちゃんと録音しておこうと、再調査をしています。
このオルガンにはバレルが6本ついていて、60曲演奏出来ます。
5本のバレルには曲目が書いてあり、残りは何も書いてありません。
書いてあるものも、かなり難解なものが多いのですが、写真を撮って画像処理をして、眼を細めたり、横から眺めたり、文字を解読し、ネットで解読した単語が存在するかを確認しています。
しかし、このバレルは解読が困難!
1 Visio?? Cotg??
2 baruiceh???
3 Vesper Hymn 讃美歌 夕べの祈り
4 In ** cottaze??
5 Rule Britannia 守れよブリタニア
6 feny fines??
7 Groijse??
8 Luthers??
9 Pol…??
10 …??
3曲目と5曲目は何とか解読できました。
それ以外が・・・。
英語が得意な方。
眼がものすごく良い方。
いっそ、超能力とか使えちゃう方。
お暇なときに是非是非、解読のご協力をお願いします。
もちろん、ビンゴ!だったら(ビンゴと思える内容だったら?)、ご見学の際に、解読成功のお礼としてその曲を演奏します!
よろしくお願いします。
演奏曲目
機種名 | 曲目 | 作曲者名 | 演奏者名 |
---|---|---|---|
スタインウェイ・デュオ・アート | プレリュード パセティック(悲愴的前奏曲) | チェルカスキー | チェルカスキー |
機種名 | 曲目 | 作曲者名 |
---|---|---|
アメリカ・シンフォニオン | ヴェニスの謝肉祭 | ベネディクト |
レジーナフォン | カンタータ第140番「目覚めよと呼ぶ声あり」BWV.140 | バッハ |
ポリフォン Style104 | 「ウィリアム・テル」より 祈り | ロッシーニ |
シンフォニオン・エロイカ | 「トロヴァトーレ」より ミゼレーレ | ヴェルディ |
シンフォニオン ベル Style 48K | カール王行進曲 | ウンラート |
ステラ・テーブルタイプ | 心と花 | トバーニ |
ミラ・エンプレス | 「ロミオとジュリエット」より | グノー |
ポリフォン Style105 | アヴェ・マリア | グノー |
ポリフォン・ オートチェンジャー | (随時) |
9月の演奏会は博物館の古株スタッフお勧めのオルゴールで聴きたい曲。
心と花*1、トロヴァトーレのミゼレーレ*2、ウィリアム・テルの祈り*3、グノーのアヴェ・マリアなどしっとりと聞き惚れる曲。
ヴェニスの謝肉祭、ロミオとジュリエットはディスク・オルゴールのアレンジがいきる華やかな曲。
そしてマーチなど。
9月の選曲も「楽しくて、もっともっとオルゴールを聴いていたい」っと思わせるラインアップです。
SHURA CHERKASSY (1909 - 1995):
自動ピアノではシューラ・チェルカスキー自作自演の曲です。
「20世紀を代表する超絶技巧派ピアニスト」とか「最後のロマン派ピアニスト」といわれるチェルカスキー。
ロシア・オデッサの生まれですが、ロシア革命によりにアメリカに亡命。
ピアニストだった母親によって、早くからピアノを学び始めました。
渡米後はヨーゼフ・ホフマンに師事し、14歳でデビュー・コンサート・ツアーに出かけた天才。
ホワイトハウスでハーディング大統領の前で演奏したという記録もあるようです。
『プレリュード パセティック』は彼が14歳の時に出版されていますが、少なくても渡米の前に書かれた曲と言われています。
その若さでこのような表現が豊かな曲が書けたんだと驚くばかりです。
(チェルカスキーの生年月日はずっと1911年だと言われていたのですが、チェルカスキー自身が晩年にオデッサへ赴いて調査して1909年だったことがわかったそうです。そのため、彼について書かれた記述には2歳のずれがあることもあり混乱しています。)
自動ピアノのロールです。
当時のロールには演奏家の写真とサインが印刷されていました。
上の写真のロールにサインがふたつあります。
実はチェルカスキーは「ピアノロールに録音した最後の名ピアニスト」ともいわれていました。
20年ほど前、チェルカスキーが来日した際のことです。
スタッフが写真のロールを持って会いに行くと、楽屋に迎入れてくださり、「あのときは若かったから・・・。サインは上達したと思うよ。」とニコニコとサインしてくれた記念のロールです。
比べて見るとあまり上達したとは…。
9月になったら少しは涼しくなると良いのですが・・・。
どうぞ、残暑の疲れを癒やしにご来館下さいませ。
演奏会コースはご予約なしでお聴きいただけます。
13時か15時に間に合うようにご来館ください。
演奏時間 13:00~/15:00~(所要時間約50分)
演奏会コースのご紹介へ 新しいウィンドウで開きます。
*1:心と花(Hearts and flowers)は、1899年サイレント映画の挿入歌として作曲された。
*2:ミゼレーレ(MISERERE)とは、ラテン語で「憐れみ」
*3:現在ウィリアム・テルは序曲が有名だが、「祈り」はあまり知られていない。当時のオルゴールではシリンダーからディスクまで人気曲だった。
今日8月22日はドビュッシーの150回目の誕生日です。
クロード・アシル・ドビュッシー(Claude Achille Debussy, 1862年8月22日 - 1918年3月25日)は19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍したフランスを代表する作曲家です。
「月の光」や交響詩「海」などの作品で知られています。
今日はドビュシーのお誕生日なので、博物館5Fの自動演奏ピアノでドビュシー作曲の『風変わりなラヴィーヌ将軍』という一風変わった曲を録画し、YouTubeにアップしてみました。
Eugen Francis Charles D'Albert (1864-1932)
演奏はオイゲン ダルベール。
主にドイツで活躍したピアニスト・作曲家。ドイツに帰化し、第一次大戦中に自らをドイツ人と宣言。
名ピアニストとして演奏と録音の両面で活躍し、恩師リストのピアノ曲をレコードやピアノロールに多く録音したようです。
力強く情感細やかな演奏によって、ウィーン・デビューを聴いたブラームスを震撼させたと伝えられています。
さてこの曲のタイトルに用いられている「ラヴィーヌ将軍」。
1910年に「マリニー劇場」でデビューしたアメリカ生まれの喜劇手品師なんだそうです。
もともと背が高く、つんつるてんの軍服を着てぎくしゃく踊るために、2m75cmぐらいあるような大男の印象を与えたといいいます。
画家リュック=アルベール・モローが「ナポレオンのような帽子をかぶり、肩章のついた軍服を着て腰からサーベルを吊るした芸人がニコニコ笑いながら三つの玉でお手玉をやっている」ラヴィーヌ将軍のデッサンを残しているようです。
ドビュッシーは、大衆演劇が大好きだったといわれ、ロートレックも常連だったというロワイヤル通りのカフェ「レノルズ」に通いつめていたとのこと。
シャンゼリゼ大通りの「マリニー劇場」の支配人からは、「ラヴィーヌ将軍 生涯兵役についていた人物」という出し物の伴奏音楽を依頼されたようです
前奏曲集第二巻』の第六曲「風変わりなラヴィーヌ将軍」はショーの伴奏音楽ではないようですが、ラヴィーヌ将軍を彷彿とさせる?ちょっと楽しい音楽です。
トップページの右側にあるメニュー『Music』の曲目を更新しました。
The Beautiful Blue Danube Waltz by Johann Strauss II Wikipediaより
ヨハン シュトラウス2世が作曲した「美しく青きドナウ」。
多分、世界で一番有名なワルツでしょう。
そして、オーストリアの第二の国歌といわれる程の人気の曲です。
オーストリアが1866年にプロセインに敗戦した際、失望の底に沈んだウィーン市民を慰める曲をと依頼され、翌年に作曲したのがこの「美しき青きドナウ」です。
依頼したのはウィーン男声合唱団の指揮者のヨハン・ヘルベックだったので、最初は男声合唱の曲でした。
なんたって落ち込んだ国民を元気にするための曲だから、歌詞もこんな感じで・・・
ウイーン子よ、陽気にやろうぜ/くよくよ嘆くは、愚の骨頂/ふところ具合が悪くとも/舞踏会で 踊らにゃソンソン!
お百姓さん、頭ガリガリ/大変な時代になったもんだ /税金納めて 懐スカスカ/お金なくても 踊らにゃソンソン!
家主さんも、頭カリカリ/どの部屋見ても空っぽだもの/なあにかまわんとばかりに/出かける先は仮面舞踏会
芸術家はうれしくも、また悲し理想の姿は長年の夢/若くてハツラツ/ご婦人たちのお気に入り
政治家、批評家の先生たちも/分別くさげに踊っているが/調子はずれで/ワルツも台無し
今日の幸せ 二度とは来ない/喜びのバラも 褪せるもの/されば 踊ろう/休まず 踊れ!
粗野で下品なこの歌の評判は悪く、まったく人気が出なかったようです。
しかし初演から3ヶ月後の1867年5月、パリの万国博の会場で、世界各国の来賓の前で、男声合唱が削除されたオーケストラ部分が演奏され、一躍人気の的となったのです。
不評だった歌詞も書き換えられました。
タイトルに相応しく「母なる川ドナウ」の美しさを歌うものになり、現代でも人気のワルツがとなったようです。
書き換えられた歌詞の和訳は・・・
ドナウはかくも青く美しく/谷や牧場を静かに流れる/ぼくらのウィーンは君に挨拶をし/君の銀のリボンは土地と土地を結ぶ/君の美しい岸辺では/嬉々として心が高鳴る
実はこの曲、博物館が管理している曲のなかで「聖しこの夜」に継いで収録数の多い曲です。
オルゴールが音楽再生装置として活躍していた時代、巷で人気の曲はオルゴールからも流れてくるようになりました。
つまり19世紀の音楽市場を賑わせた人気作曲家の曲は、オルゴールに多く残されているのです。
演奏しているのは体感ベンチに組み込まれたドイツ、ポリフォン社のオルゴール。
24 1/2インチ、約63cmのディスクを用いて演奏します。
残暑厳しい折、爽やかなドナウの風をイメージしながら、美しいワルツをお楽しみください。
19世紀の人気作曲家の曲をご紹介するのが9月22日(秋分の日)に開催する「秋の特別コンサート」です。
詳しくは秋のコンサートの詳細へ 新しいウィンドウで開きます。
(コンサートではポリフォン105で演奏します。)
秋の特別コンサート開催のお知らせ
オルゴールの小さな博物館では9月22日土曜日(秋分の日)16時より1時間、秋の特別コンサートを開催します。
普段のコースではお見せしきれない、オルゴールの新たな魅力をご紹介するコンサートです。
会場は演奏会コースが行われる1階の音楽ホール。
オルゴールの為に音響設計された音楽ホールで、ゆっくりと演奏をお楽しみいただけます。
博物館のソフト収納棚
秋の特別コンサートは「オルゴールで聴く19世紀の人気作曲家」と銘打って、博物館にあるソフトを集計し、当時のオルゴール曲の人気作曲家や流行曲をご紹介します。
シリンダー・オルゴールの時代から、巷で人気の曲はオルゴールからも流れてくるようになりました。
ディスク・オルゴールの時代になると各社は発売ソフトの数を競い、新曲が発表され、人気が出るとディスクの新盤となって市場に出回っていたようです。
そんな19世紀の音楽市場を賑わせた人気作曲家の曲をオルゴールで演奏するコンサートです。
いつの時代もヒット曲は魅力があり、現代の私たちが聴いても、幸せな気持ちにさせてくれます。
シュトラウス2世、ヴェルディ、グノー、ワーグナーなど、19世紀の人気作曲家のヒット曲をお楽しみください。
1920年代に製作された自動ピアノ、スタインウェイ・デュオ・アートでは、演奏時間が長く普段のコースではご紹介できない、バッハ作曲ブゾーニ編曲の『シャコンヌ』を選びました。
原曲は『無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 BWV.1004』の最終楽章です。
『ヴァイオリン一挺で宇宙を描いた』と言われるバッハの最高傑作のひとつです。
ブゾーニはイタリア生まれ、ピアノの巨匠であり、対位法に秀でた作曲家として知られています。
『シャコンヌ』はそのブゾーニがピアノという楽器の持つ可能性を最大限に発揮させるように編曲したといわれています。
ブゾーニの編曲は音符の数が多すぎて、原曲とは大きく異なり、バッハのファンからは批判されることもあります。
が、かのアルトゥール・ルービンシュタインは、ブゾーニ自身が弾く《シャコンヌ》をパリで聴いたときのことを
「ヴァイオリンのために書かれたシンプルな旋律とハーモニーに見事な伴奏声部を寄り添わせ、彼は作品に豊かな衣を着せてみせた。これはピアノ音楽の傑作である。バッハ自身も容認したに違いないと、私は思う。」と回想しています。
”15分ほどの楽曲に宇宙の全てが内包されている””バッハの宇宙に未来がプラスされた”などと評されるブゾーニ編『シャコンヌ』をブゾーニ自身の演奏でお楽しみください。
コンサート前に原曲を聴いておきたい方は…。
(ナタン・ミルシテイン 1986年7月 ミルシテイン83歳最後の公開コンサート)
特別コンサートにはもう一つ人気の企画があります。
「シリンダーこの一台」という企画です。
6曲、8曲入りのシリンダー・オルゴールは、普段のご見学では1曲のみしか演奏できません。
しかしコンサートではシリンダー1本を丸ごと聴きつくすことができます。
今回のシリンダーは、マンドリンのようにトレモロ演奏が得意なシリンダーです。。
1870年頃に製作されたスイス・ブレモンド社(多分)製。
同じ音程の櫛歯を6本ずつ持っていて、すばやく順番に鳴らすことにより、マンドリンを演奏するようなトレモロ演奏で長い音を見事に表現します。
4曲入り。
オルゴールのファンのための特別コンサートは年に2回開催の予定です。
この機会をお見逃しなく!
秋の特別コンサート (第35回 友の会会員コンサート)
2012年 オルゴールで聴く19世紀の人気作曲家
9月22日土曜日(秋分の日) 16:00~17:00
料金:1800円(予約制)
定員28名様
ご予約はお電話で承ります。
TEL:03-3941-0008(10:30~18:00 日・月曜日休館)
定員になり次第、締切りとさせていただきます。
秋のコンサートの詳細へ 新しいウィンドウで開きます。
グーでハチミツのコーナーです。
昨日のロッホマンの続きです。
営業用のこのオルゴール。
本体の前面にある扉にはコインの投入口があり、ここへコインを入れると演奏が始まります。
コインは一旦カップのようなもので受け止められ、時間が経つと下の引き出しへ落ちます。
この機種はディスク盤が半分まわったところで落ちたのですが、コインが落ちるタイミングはメーカーごとにそれぞれ異なるようです。
何故すぐにコインを引き出しへ落とさないのか?と不思議に思って、その仕組みに注目してみました。
コインが入るカップのようなものの先には棒がついています。
棒の途中にはストッパーが付いていて、エアブレーキにつけられた針金を止めています。
上の画像の右の赤丸の部分です。
そして、左の赤の部分、棒のもう一方の先端に付けられたフックにも注目してください。
コインが入ると棒はシーソーのように傾き、孔からフックが飛び出しました。
すると針金がストッパーから外れてエアブレーキが動きはじめます。
エアーブレーキとはゼンマイの戻る力を制御する装置で、これが回ることで演奏が始まります。
演奏が始まってしばらくはカップにコインが入ったままです。
ディスクが半周すると、フックは歯車についた山を越えます。
フックが山の頂上にくると、棒の反対に付けられたカップの仕掛けにより、カップの底が開きコインは引き出しに落ちます。
そして、ディスクが一周するのと同時に、歯車も一周し、フックは歯車の孔へ落ちます。
すると、針金がひっかかりエアブレーキを止めて演奏が中止されます。
コインを入れると演奏する機械。
今までなんとなく1曲で終わるんだなぁと思っていましたが、その仕組みを観察してみると、新たな発見があります。
観察することは大事なことですね。