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オートマタの顔

今週から「オートマタ展」を開催しています。

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オートマタがいっぱい並んでいます。
隣の常設展示室にはみ出したオートマタは映っていないので、これでも全てではありません。

オートマタ展では19世紀のフランスの出来事と関連付けながら、一体ずつ動かしてご紹介していますが、
オートマタ展をより楽しんでいただくために、今日はオートマタのヘッドについて、ちょっとご紹介いたします。

19世紀のオートマタには、現代でもアンティーク・ドールとして人気のビスクドールが良く用いられていました。
ジュモーやブリュ、ゴーチェなどの工房が有名で、陶器で作られたお人形です。

でも、今日ご紹介するのはビスク・ドールではないお人形たちです。

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パピエ・マーシェと呼ばれる人形です。
このブログのマスコット?のピエロもパピエ・マーシェです。
紙を何層にも張り合わせて作ったりする張り子の人形のことです。
パピエ・マーシェの人形は、美しい顔をしたビスクドールより自由度があるため、奇妙な顔、老婆など、特徴的な人形が作れました。
また、まぶたやあごに動物の皮革を利用することで、人間のように、目や口を動かすことも可能でした。

「オートマタ展」には、マスコットのギター弾きにそっくりなピエロがもうひとり登場しています。
ギター弾きとはメイクや髪型がちょっと違います。
現代のように、全く同じ人形を使わないところが、当時のオートマタの面白いところです。
彼はテーブルの上に置いた箱を上げたり下げたりするのですが、その度にテーブルに載っているものを変えてしまう手品師です。

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「ちょっと知り合いに似ているわ。」といわれそうなのが、彼女です。
実は彼女は綱渡りの達人です。
アフリカ人と中国人らしきバンドを従えて、曲芸を披露します。

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微笑みを浮かべているマダムは口や目はもちろんのこと、眉毛まで動きます。
お茶をポットからカップに注いで飲み干す!という、からくり付きです。

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オートマタは動きに目がいってしまい、なかなか人形の顔や衣装、身につけた小物まで目がいかないのですが、是非、是非、欲張っていっぱい色々な所を見てみてください。

「オートマタ展」は博物館コースでご案内します。
博物館コース(11時~ 14時~ 16時~ 予約制)

「オートマタ展」のご紹介へ  新しいウィンドウで開きます。

博物館コースのご予約のページへ  新しいウィンドウで開きます。

リボンオルゴールの新曲

博物館のオリジナル商品、ペーパーリボンオルゴールに新しい曲が加わりました。
オードリー・ヘップバーン主演の映画『昼下がりの情事』の主題歌「魅惑のワルツ(Fascination)」です。
オルゴールではあまり使われていませんが、どこがで聴いたことがあるような、そんな曲です。

ペーパーリボンシリーズのフラワーに入っています。
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詳しくはオンラインショップのページをご覧ください。 新しいウィンドウで開きます。

「草」に込められた想い。

来週、9月14日 火曜日14時から『からくり仕掛けの人形-オートマタ展』が始まります。
企画展開催に向けて、実演するオートマタのメンテナンスを行っています。
メンテナンスを終えたオートマタは、スタッフに元気になった姿を披露するのですが・・・。

ファイル 277-1.gif 猿のヴァイオリン弾き 1880年 フランス製

ガラスのドームの中の猿が、オルゴールの演奏と共に頭、左手、口を動かし、ヴァイオリンを弾くオートマタです。

動きもさることながら、その作りも見事です。
シルクの衣装、口を開いたときだけ見える小さな歯、ガラスドームに描かれた景色、アーチ型に飾られた草花。

しかし、今日ご紹介したいのは、猿の足元に生えている「草」なのです。(このオートマタとのお付き合いはもう何年にもなるのですが、いつもは先にご紹介した「動き」や「見事な作り」に目を奪われてしまっていて、今日初めて気がついたことです。)

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ガラスドームが外されていた為に気がつきました。なんと地面に生えた草が「鳥の羽」なのです。緑色の小さな鳥がそよそよと揺れています。それも一種類ではなく、何種類かの鳥の羽が使われています。

確かに、羽根の質感が草の柔らさを見事に表現しています。草にまで高価な鳥の羽を使うこだわりに、本当に驚いてしまったのです。
う~ん、当時のオートマタは本当に奥が深い。

『からくり仕掛けの人形-オートマタ展』は約30体のオートマタの動きを間近で見ることができます。
人形の動きだけでなく、服装、装飾、顔など、細かな箇所にも目を向けて、様々なオートマタの魅力を堪能してください。

企画展は博物館コースでご案内します。
(但し、初日の11時のコースは展示替えのため締切りです。)
博物館コース(11時~ 14時~ 16時~ 予約制)
博物館コースのご案内へ  新しいウィンドウで開きます。

トップページのミュージックを更新しました。

今日からトップページの右側にあるメニュー『Music』の曲目を更新しました。

今回はヴェルディのオペラ「イル・トロヴァトーレ」の「鍛冶屋の合唱」です。

「イル・トロヴァトーレ」は1853年にローマで初演されます。「呪い」やら「復讐」やら暗く複雑なストーリーにもかかわらず、初演から大成功だったそうです。15世紀初頭のスペインを舞台に、迫害されたジプシーが、領主への復讐をなしとげる悲劇です。ジプシー女にさらわれた伯爵家の息子はマンリーコという名で、吟遊詩人(トロヴァトーレ)に成長し、兄弟とは知らずにルナ伯爵と女官レオノーラを巡って争い、焚刑に処せられる、というあらすじです。

「鍛冶屋の合唱」の原題はanvil chorus、直訳の「鉄床の合唱」です。鉄床とは鍛冶を行う時に用いる作業台のことですが、オペラの舞台では打ち下ろす金槌のリズムにあわせてジプシーたちが歌います。

今回の演奏しているオルゴールは「ミラ」という機種で、低音用に特別な櫛歯を持った機種です。オルゴールらしいアレンジをお楽しみください。

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YouTubeにアップされたオペラの画像と是非聞き比べてみてください。

ヴェルディのオペラは現在でも人気が高く、日本でも良く上演されていますが、当時のディスク・オルゴールでも人気で、多くのディスクが残っています。

8月26日のブログでご紹介していますが、
10月16日土曜日の16時より開催される「秋の特別コンサート」ではヴェルディのオペラの曲を特集いたします。オペラをご存じでない方もきっとお楽しみいただける美しい曲がいっぱいです。

秋のコンサートの詳細へ 新しいウィンドウで開きます。

オンラインショップ 秋のお勧め商品

オンラインショップのお勧め商品を入れ替えました。

9月に入っても残暑が厳しいですが、オルゴールで秋を感じてみませんか?

秋といえば童謡『虫の声』のオルゴール。台の上には楽器を持ったマツムシ、コオロギ、キリギリスが乗っています。
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木を使ったオルゴールは見ていて落ち着く感じがします。
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音楽にちなんだ商品もご紹介。グランドピアノのオルゴールと、楽器やト音記号のおしゃれなブックマーカーです。
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ご注文お待ちいたしております。
オンラインショップへ  新しいウィンドウで開きます。

9月 演奏会コースの曲目

9月演奏会コースの曲目をご紹介いたします。

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演奏曲目

  • 自動ピアノ
機種名曲目作曲者名演奏者名
スタインウェイ・デュオ・アートワルツ・カプリース変ホ長調ルビンシテインレギンスカ,エセル
  • ディスク・オルゴール
機種名曲目作曲者名
ステラ・テーブルタイプ「ディノラ」より 影の歌マイアベーア
ミラ・エンプレス麦畑 (故郷の空)スコットランド民謡
ポリフォン Style105「ゲイシャ」より ゲイシャの生涯 ミモザの歌ジョーンズ
シンフォニオンNo.192W(アメリカ)ヴェニスの謝肉祭ベネディクト
シンフォニオン・エロイカ「カヴァレリア・ルスティカーナ」より 間奏曲マスカーニ
ミラローレライジルヒャー
レジーナフォン「ミニヨン」より 君よ知るや南の国トマ
ポリフォン Style104「マルタ」より 夏の名残りのバラ (庭の千草)ムーア
ポリフォン オートチェンジャー(随時) 

9月の曲は様々です。
『「カヴァレリア・ルスティカーナ」より間奏曲』や『「ミニヨン」より君よ知るや南の国』など、穏やかなメロディ。
『麦畑』や『「マルタ」より夏の名残りのバラ』は、日本でも明治時代から小学唱歌として長く親しまれている曲。

そして、ポリフォン Style105では日本の芸者を題材にした喜歌劇-オペレッタ「ゲイシャ」の曲を演奏します。
「ゲイシャ」は1896年にロンドンで初演され、当時とても人気のあったオペレッタです。
現代ではあまり人気のない「ゲイシャ」の曲ですが、アンティーク・オルゴールには何曲も収録されていて、当時人気があったことが伺えます。
今回演奏するのは芸者ミモザさんが歌う、軽やかな明るい旋律の一曲です。

ファイル 270-2.gif ポリフォン Style105

上記の他、シリンダー・オルゴール、ストリート・オルガンの演奏、オートマタ(からくり人形)の実演もございます。
演奏会コースはご予約なしでお楽しみいただけます。午後1時か3時までにお越し下さいませ。

演奏時間 13:00~ 15:00~(所要時間約50分)
演奏会コースのご紹介へ  新しいウィンドウで開きます。

秋の特別コンサート開催

10月16日土曜日の16時より、秋の特別コンサートを開催いたします。

オルゴールの小さな博物館では年に4回程、友の会の会員向けコンサートを行っていますが、今回初めて、会員様以外の方もご参加していただけることとなりました。会場は演奏会コースや特別クリスマスコンサートが行われる1階の音楽ホールです。

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友の会の会員向けのコンサートは、ひとつの機種でいろいろな曲を聴き比べたり、テーマに沿って曲を披露したり、様々な企画でオルゴールの魅力をご紹介しています。

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今回は「ヴェルディ作曲のオペラ」より、あらすじをご紹介しながら、ディスク・オルゴールやシリンダー・オルゴールでオペラの曲を演奏します。

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また、注目は「シリンダーこの一台」という企画です。6曲、8曲入りのシリンダー・オルゴールは、普段のご見学では1曲のみしか演奏できませんが、このコンサートでは1台を丸ごと聴きつくすという企画です。

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今回の「シリンダーこの一台」はスイス・シャレーです。見た目は土産物のようで、大丈夫?とお思いになるかもしれませんが、スイスの名門メーカーB.A.ブレモンド社の8曲入りのシリンダーが入ったオルゴールです。8曲全てをお聴きいただけます。

普段のコースではご紹介しきれない、オルゴールの新たな魅力をお見せしちゃうコンサートです。受付は先着順となります。ご予約はお電話で。

秋のコンサートの詳細へ 新しいウィンドウで開きます。

スペイン語のページ

ホームページを少しだけリニューアルしました。メニューの字が小さく見づらかったので大きくしたり、外国語のページへ飛ぶリンクボタンを作ったり。

そして、スペイン語のページを新たに作りました。スペイン語は世界で3番目に多くの国で使用されている言語だそうで、20カ国以上で使用されている言葉です。ちなみに英語は80カ国以上で世界一、フランス語が50カ国以上で世界2位だそうです。

チリに住んでいた友人が帰ってきて、その息子さんが翻訳してくれました。彼は英語、スペイン語、日本語がペラペラで、最近はフランス語も勉強中とのこと。夕飯ご馳走するという安易な条件で大変なことを引き受けてくれた上に、「久しぶりにスペイン語に取り組んで良い勉強になりました。ありがとうございました。」などと言ってくれる好青年です。

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『オルゴール』という言葉は日本語です。江戸時代の末期にオランダから渡来した自動オルガンが語源です。オランダ語ではオルガンを「ORGEL(オルヘルと発音)」といいますが、当時の日本人は自動で楽器を演奏するものを「ヲルゲル」と呼ぶようになりました。その後「ヲルゲル」「ヲルゴル」「ヲルモウル」「ヲルゴルナ」など様々な呼び方がされましたが、昭和になってから一般的に「オルゴール」と呼ばれるようになったようです。

いろんな国の「オルゴール」という言葉をご紹介します。

言語表記読み方
英語Music Box/Musical boxミュージック ボックス/ミュージカル ボックス
フランス語Boîte à musiqueボ ワッタ ミュージック
スペイン語caja de músicaカッハ デ ムージカ
ドイツ語Spieldoseシュピールドーゼ
オランダ語Speeldoosスペイルドース
イタリア語carillonカリッロン
中国語八音盒bāyīnhé
ギリシャ語μουσικό κουτίムシコン・ペクニディ
ロシア語Музыкальная шкатулкаムウジカーリナヤ シカトゥールカ?
インドネシア語Kotak musikコタック・ムジク?
フィンランド語Soittorasia???
スウェーデン語Speldosa???
エスペラント語Muzikskatolo???
ポーランド語Pozytywka???
ヘブライ語תיבת נגינה???

外国語に詳しく発音の分る方へ、読み方などご教示いただければ幸甚でございます。よろしくお願いいたします。

コメント一覧

ちゅうさん (08/25 01:24) 編集・削除

国によって随分と違うのですね!!
またまた、新しい発見です(^人^)
でも、覚えられるかな?

フルート特別コンサートの応募は締め切りました。

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9月23日(秋分の日)に行われる『フルート特別コンサート』のお申し込みが、昨日で締切りとなりました。お陰様で定員を大幅に上回るお申し込みをいただき、ありがとうございました。本日、抽選を行い、当・落選のご報告の葉書を郵送するところです。

今回のような特別コンサートの開催は初めての試みです。このコンサートのため、9月23日の演奏会コースはお休みとなります。博物館コースは通常通り開催いたしますので、この日にご見学をご希望の方は、博物館コースにご予約をお願い申し上げます。

 
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博物館コースでは、9月14日より新しい企画展がはじまります。100年前の西洋のからくり人形(オートマタ)を実際に動かす企画展です。上の画像は昨年のものですが、昨年同様、今年も約30体のオートマタが登場します。

企画展の詳細はこちらをクリックしてください。新しいウィンドウで開きます。

メカニカル・ダルシマー

前回のブログでご紹介したメカニカル・ダルシマー。現在、博物館コースの企画展でご紹介している自動ピアノです。

YouTubeでメカニカル・ダルシマーの演奏で楽しく踊る場面の動画を見つけました。どうやら映画の一場面のようです。
すごく楽しそう。バレルの大きさを想像すると、あんなに長い演奏は無理そうですが・・・。
また持ち運んで演奏していた様子も。