明日のTBSラジオで博物館の「暮らしのなかのオルゴール展」が紹介される予定です。
番組は「土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界」。
時間は12時15分前後。
生放送だそうです。
お時間があったら是非聞いてみて下さい。
ホームページでは語り尽くせない情報をお届けします。
明日のTBSラジオで博物館の「暮らしのなかのオルゴール展」が紹介される予定です。
番組は「土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界」。
時間は12時15分前後。
生放送だそうです。
お時間があったら是非聞いてみて下さい。
「グーでハチミツ」のコーナーです。
本日ご紹介したいオルゴールは、1905年頃に作られた営業用のディスクオルゴールです。
ドイツのオリジナル・ミュージックワーク社が製造したものです。
特徴は、チューブの形をしたベルが8本付いているところです。
ベルはどうやって鳴らすのかというと・・・。
ディスク盤を取り外して見てみましょう。
隠れていた櫛歯が見えます。
櫛歯はオルゴールを鳴らすための櫛歯とベルを鳴らすための櫛歯にわかれています。
画像をご覧下さい。
下の方に4本が一組になったベル用の櫛歯がみえます。
このベル専用の櫛歯をディスクの突起ではじくことで、ベルを鳴らす仕組みになっています。
オルゴールを演奏するのは大きな2枚の櫛歯です。
現在のオルゴールのほとんどは櫛歯が1枚だけですが、2枚を向かい合わせて同時に鳴らすことで音量を増幅できるそうです。
ディスクの突起がスターホイール(星の形の歯車)を回転させ、
歯車の他の突起が2枚の櫛歯を同時に弾くのです。
2枚の櫛歯を同時に弾くのは、スターホイールがあるからこそ出来る技!
スターホイールと櫛歯の関係に関してはこちら をご覧下さい。
続きまして、コインを入れるたらどうして演奏するかについてご紹介したいのですが・・・。
写真が収まらないので、また明日。
こちらの機種は、演奏会コースでお楽しみ頂けます。
是非、お越しください。
100年前の暮らしのひとときを飾ったオルゴールをご紹介している企画展「暮らしのなかのオルゴール展」。
そこで演奏しているヴィクトリア・シアター。
コインを入れると劇場のように幕が上がり、3人の人形が踊る小さなショーを楽しめます。
1880年代にスイスのカンデ社により作られました。
3曲演奏すると幕が下がり、小さなショーは終了します。
幕が上がっている間に見なければならないところがいっぱいあるので、ちょっと下調べをしてみてはいかがでしょうか?
まず3人の人形達。顔、髪型、衣装が異なります。
クルクル回転する3人を見分けるのは大変ですが、3人ともとっても美人です。
ちゃんと靴をはいた足が付いています。
この足が実は人形が回転するための重要な役割を担っているのです。
人形の下の板が人形を上下に動かしているのですが、足が錘の役割をして、上下運動を回転運動に変換するのです。
足を取ってしまうと全く回転しません。(実験済み!)
細かなところまで工夫された人形達をご覧下さい。
ケースの横壁には曲目を表すチューンシートが付いています。
このチューンシートからカンデ社のものと推測されます。
全部で8曲入りのこのオルゴールの曲名が書かれています。
イザベラ 、自由の鐘、運命的結婚、かわいいマリー、スカート・ダンス、小さな迷子、オールヴォワール、なんてパールは可愛い子。
また、このオルゴールにはベルが3個ついています。
ベルを叩く蜂のストライカーにもご注目ください。
ベルの横には何曲目を演奏しているのかを示すインジケータがあります。
それではショータイムの始まりです。
企画展は博物館コースでご見学いただけます。
博物館コースの詳しいご説明へ 新しいウィンドウで開きます。
博物館コースのご予約へ 新しいウィンドウで開きます。
オルゴールの魅力のひとつに「アレンジ」があります。
当時は各オルゴール・メーカーにアレンジのプロがいたようで、とても高給取りだったとか。
シリンダー1回転、ディスク1枚に長い曲をいかに収めるかはアレンジャーの腕の見せ所。
いくつかオルゴールを聴いていると、同じ曲でも全く異なるアレンジのオルゴールに出会います。
更に原曲と比べるてみると、工夫された編曲の面白さが倍増します。
ベッリーニのオペラ 「ノルマ」のなかの一曲、”この子たちを連れて行って”をお聴き下さい。
まずは原曲から。(YouTubeの前半の曲です。)
次はベル付のオルゴールですが、ベル無しの録音で。
右上図はチューンシートと呼ばれる曲目が書かれたシートです。
このシートによりメーカーが分る場合もあるのですが、途中で誰かが貼り替えている場合もあるので、断定はできません。
多分ペイラード社のオルゴールで1870年頃、10曲入りの10曲目です。
「ノルマ」より この子たちを連れて行って 演奏:ペイラード(多分) 新しいウィンドウで開きます。
次はニコール・フレール社のピアノ・フォルテです。
1860年頃のオルゴールで、フォルテ用の大きな櫛歯とピアノ用の小さな櫛歯を持ち、強弱をつけて演奏します。
6曲入りのオルゴールの4曲目です。
「ノルマ」より この子たちを連れて行って 演奏:ニコール・フレール ピアノ・フォルテ 新しいウィンドウで開きます。
音楽再生装置として活躍していた時代のオルゴール。
知れば知るほど新しい発見があって、ほんとに楽しいです!
この秋、学習院生涯学習教室にて館長の講座が開催されます。
題は『アンティークオルゴールの魅力 - 時代を代表する機種の演奏を楽しみながら技術の発展を検証』です。
全3回のコースで、1回目は学習院大学で、2回目、3回目は博物館でのご紹介です。
1回目 9/18(火)/2回目 10/16(火)/3回目 11/20(火)
いずれも時間は15:00~16:30 受講料9000円
入会金などがかかるかどうかは分りませんが、詳しくは学習院の生涯学習教室のホームページをご覧下さい。
2012年7月のチャリティ販売についてご報告いたします。
チャリティ商品の販売の売上は8,400円。
またブタの貯金箱募金に寄付していただいた金額は1,595円でした。
本日、計9,995円を東日本大震災義援金として日本赤十字社宛てに振込みました。
2011年5月からの総計は395、255円になりました。
皆様のご協力、心より感謝しております。
ありがとうございました。
明日からロンドン五輪が開催されます。
現地時間の27日の午前8時12分(日本時間の4時12分)から3分間、イギリスでは国中の鐘を一斉に鳴らしてお祝いしたそうです。
中でも話題になったのは英国会議事堂時計塔の大時計「ビッグベン」。
鐘を40回以上鳴らしたとのこと。
時間を知らせる以外にビッグベンを鳴らしたのはおよそ60年ぶりのことで、集まった人たちはハンドベルや自転車のベルを鳴らして一緒にお祝いしたのだそうです。
時計塔の鐘(カリヨン)はオルゴールの起源といわれているもの。
オルゴールの博物館としてはやはり、カリヨンのニュースを皆様にご紹介しなくては!
(映像を見るとひとつの鐘しか鳴ってないようですが、通常は4つの鐘がウェストミンスターチャイムという曲を正時に奏でます。
実はこの曲、皆様にも馴染みの曲です。)
ビッグベンについて、とっても詳しく書いたサイトをご紹介します。
『ビッグベン今昔物語』 新しいウィンドウで開きます。
ホームページのトップページの右側にあるメニュー『Music』の曲目も更新しました。
英国国歌とされる「ゴッド セーブ ザ クイーン」を約100年前のドイツ ポリフォン社のオルゴールでお届けしています。
4年に一度の祭典ですもの、夜更かし、寝不足にも負けず、オリンピックを楽しみましょう!
皆さんこんにちは。
本日は「オルゴール」という言葉についてお話したいと思います。
皆さんはオルゴールという言葉が実は日本語だったということをご存じでしたか?
江戸時代末期、オランダから日本へストリート・オルガンが渡って来ました。
オルガンはオランダ語でORGEL(=オルゲル)と呼びます。
しかし、当時の日本人はオルガンに限らず自動で音楽を演奏する道具のことをヲルゲルと呼ぶようになりました。
このヲルゲルという言葉が「ヲルゲル」「ヲルゴル」「オルゴール」と訛り変化して、今日のオルゴールという単語が誕生したといわれています。
ところで、このオルガンを「ORGEL」と呼ぶのはオランダだけではありません。
ドイツ語やデンマーク語やノルウェー語、スロベニア語などでもオルガンを意味します。
それぞれの発音を聞いてみてください。
(リンク先の画面で「Orgel」と記述されている左側ウインドウの下に現れるスピーカーボタンを押すとその国の発音となります。)
オランダ語のページを開く | ドイツ語のページを開く | ノルウェー語のページを開く | デンマーク語のページを開く |
---|
オランダ語以外はみな「オルゲル」に近い発音に聞こえます。
中でもオルガン作りではオランダとともに古い歴史と技術を持つドイツの発音が「オルゲル」に近いとなると、オランダ語のオルゲルが語源でオルゴールとなったという説に異論を唱える方も現れます。
ドイツ語が語源ではないかと・・・。
しかし、オルガンが渡ってきた頃の江戸時代は、鎖国のためオランダが唯一のヨーロッパとの窓口でした。
出島のオランダ商館の記録には、ストリート・オルガンやオルゴールが渡来した記録が多数残ります。
そのため、オルゴールの語源はオランダ語という説が採用されます。
発音はドイツ語の方が近いですが、ローマ字読みならば納得がいくのかもしれませんね。
(オランダ語のORGRLの発音は難しい!)
(しかし当時のローマ字がオルゲルと呼んだかは定かではありません。)
蛇足ですが、気になってローマ字について調べてみました。
ローマ字はなんと戦国時代からあったようです。
オルガンが渡来した頃は、オランダ式ローマ字といわれるものが使われていたようですが、現代のもののように仮名とローマ字を一対一で対応するわけではなかったようですし、ほんの一部の人だけに認識されていたようです。
最後に、最近はとても暑い日が続いています。
水分補給をお忘れにならずに、熱中症にお気をつけ下さいませ。
演奏曲目
機種名 | 曲目 | 作曲者名 | 演奏者名 |
---|---|---|---|
スタインウェイ・デュオ・アート | 12の練習曲 Op.10 12番 ハ短調 「革命」 | ショパン | バウアー,ハロルド |
機種名 | 曲目 | 作曲者名 |
---|---|---|
ステラ・オーケストラルグランド | 「カルメン」より 闘牛士の歌 | ビゼー |
レジーナ フォン | 椰子の実 | 大中 寅二 |
シンフォニオン・エロイカ | 「コルヌヴィルの鐘」より ワルツ | プランケット |
ロッホマン | つむじ曲がり | 不詳 |
アメリカ・シンフォニオン | カイロの道 | ソーントン |
ステラ・テーブルタイプ | セレナーデ | シューベルト |
ミラ・エンプレス | 緑が野に | アイルランド古謡 |
ポリフォン Style105 | ラルゴ (「セルセ」より なつかしい木陰よ) | ヘンデル |
レジーナ オートチェンジャー | (随時) |
8月の演奏会は老若男女!みんなで楽しめる曲を選びました。
「ヘンデルのラルゴ」として有名なこの曲は、1738年4月に初演されたオペラ「セルセ(Serse)」の第1幕の冒頭で歌われるアリア「オンブラ・マイ・フ(なつかしい木陰よ)」です。
プラタナスの木陰で休むペルシャ王セルセ(クセルクセス1世)によって歌われます。
題名には関係ないのに何故ラルゴと呼ばれるのでしょうか?
曲の速度記号『ラルゴ(Largo)(幅広くゆるやか)』からそう呼ばれるようになったそうです。
ゆったりと流れるラルゴはおすすめです。
話によると「カイロの道」は1893年に開催された万博にむけて書かれ、リトルエジプトと呼ばれる蛇遣いと、ラクダ乗り、スキャンダラスなダンサーが登場するお話だそうです。
1895年以降に人気がでたとのこと。
印象的な曲調のすてきな曲です。
今回のブログを書くにあたり、曲について調べていて一番驚いたこと。
ミラで演奏する「緑が野に」です。
「アイルランド組曲」の「緑が野に」という曲なのですが、
この曲はL.アンダーソンによって1947年に作曲されています。
それでは当時のオルゴールに収録されているわけがない。
そう思って調べると「アイルランド組曲」はアメリカの作曲家がボストンのアイルランド協会の依頼で編曲した作品。
アイルランドの古い曲を題材に作曲されています。
第4曲の「緑が野に」は「Wearing of the Green」という曲が原曲。
原曲のタイトルは「緑の服の着用」。
その曲はなんと、反英闘争により1798年に起きたアイルランドの反乱や革命のために奮起した人々へ捧げる歌だったのです。
その歌は「反乱のシンボルとなる緑の洋服の着用を禁止する法律ができた。」とか「アイルランドのシンボルといわれるシロツメクサを育てちゃいけない法律ができた。」とか「今までで最も苦痛に満ちた国だ。」などという歌詞でした。
それなのに悲壮感がなくて、なんだか楽しそうな音楽にさえ聞こえます。
興味深い一曲です。
演奏会コースはご予約なしでお聴きいただけます。
13時か15時に間に合うようにご来館ください。
演奏時間 13:00~/15:00~(所要時間約50分)
演奏会コースのご紹介へ 新しいウィンドウで開きます。
「ステキ+Life」はLifeスタイル提案番組。
J:COMチャンネル (関東エリア全域:地上デジタル11ch)
毎週 月曜~金曜 昼12:30~13:30(祝祭日を除く)
ファッション、グルメ、ビューティー、ウェルネス、インテリアなど、気になるキーワードの、「ちょっと嬉しい」「ちょっと素敵」な情報をご案内して、ライフスタイルに彩りを「plus」する番組です。
「すてき」と平仮名で書いたマイクを持ち、キラキラの衣装をつけたお兄さんが7月3日に取材にいらっしゃいました。
すてきな場所にくると「すてきポイント」とポーズをしながら、紹介してくれます。
本日12:30からの番組で放映されます。
J:COMチャンネルに契約されている方は是非ご覧下さいませ。
(ご紹介が遅くなってすみません。)