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Preciosa, Op.78 Einsam bin ich, nicht alleine,
今回は付随音楽「プレチオーザ」より、「孤独なり我は、ひとりにあらねども」。
付随音楽とは演劇のためのBGMで、ベートーベンもモーツァルトもメンデルスゾーンも、多くの作曲家が付随音楽を作曲しています。
(Carl Maria von Weber, Stich von C. A. Schwerdgeburth, 1823 Wikipediaより)
1821年、ベルリンで初演され好評を博した「プレチオーザ」はウェーバー作曲です。
名前は長く、カール・マリア・フリードリヒ・エルンスト・フォン・ヴェーバー(Carl Maria Friedrich Ernst von Weber, 1786-1826)。
ドイツ・ロマン派初期の作曲家、指揮者、ピアニストです・。
ドイツ・ロマン派のオペラ様式を完成させ、ワーグナーへ流れを引き継いだ開拓者。
プラハ、ドレスデン宮廷歌劇場の指揮者も務め、オーケストラの配置を現代に近い配置に近づけ、はじめて指揮棒を使って指揮をした人としても有名です。
代表作はオペラ「魔弾の射手」など。
ジプシー娘 (BLOG PARA MAESTROS... y Estudiantesより)
さて、「プレチオーザ」はセルバンテスの「ジプシー娘」を元に、ゲーテの弟子のヴォルフが台本を書いたものです。
セルバンテスは世界的なベストセラー小説「ドン・キホーテ」の作者です。
「ジプシー娘のプレチオーザは機知と品格に恵まれた絶世の美女。貴族の美男子に求婚されたプレチオーザは自分が2年間ジプシーとして修行できたら結婚すると約束する。しかし、やむにやまれず兵士を殺して総監に逮捕される。絶体絶命のピンチに育ての親のジプシーが、「実はプレチオーザは総監の娘」と告白。親子対面。結婚。めでたし、めでたし。」というあらすじのハッピーエンドの短編。
この曲は、そんな劇のなかの静かな部分で使われたのでしょう。
しっとりと流れる優しい旋律は、秋の夜長におすすめ曲です。
演奏しているのはポリフォン105です。
1890年代にドイツでつくられた営業用のオルゴールで、コインを入れると、約60cmの大きなディスクで1曲演奏します。
この曲はCD「想い出してほしい」にも「ひとりぼっちじゃない」として収録されています。
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