昨日は朝からピアノの調律がありました。
お客様のいらっしゃる演奏時間の間をぬって、現在博物館で演奏している4台のピアノ(デュオアート2台、ウェルテミニヨン1台、ニケロディオン1台)の調律が行われました。
調律師の方とはもう20年以上になるでしょうか、博物館のピアノを長くお願いしている方です。
ウェルテ・ミニヨンの調律
前回の調律は約2年前。「2年ぶり?!」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、この2年間、音程は殆ど狂いがないそうです。調律師さんいわく「2年間は音程が狂わないように調律していますから。」
では何のために調律するのでしょうか?
音には音程だけではなく、音色というものがあります。
音のエネルギーが空間に放たれる時の広がりを調整することにより、素晴らしい音色を得られるそうです。ピアノが置いてある環境(部屋やホールの広さ等)に併せて、音の広がりを調整してくれます。音色までも調律するということは、知識と経験に加え、感性と才能が必要となってくるのだそうです。
低音域を除いて、通常ピアノは3本の弦をハンマーで叩いて音を出します。
ピアノの弦
この3本は当然同じ音程なのですが、本当に本当にわずかな弦の調律の違いにより、望みの音色に近づけていきます。ほんのわずかな加減を実現するためには、私たちが想像するよりはるかに握力や腕力を必要とするのだそうです。
どうぞ調律後の自動ピアノの演奏を聴きにご来館くださいませ。
現在、博物館では下記の曲を演奏しています。
スタインウェイ・デュオ・アート 愛の夢 No.3 変イ長調 作曲:リスト 演奏:ガンツ・ルドルフ
演奏会コースのご紹介へ 新しいウィンドウで開きます。
ウェルテ・ミニヨン シャコンヌ ト長調 作曲:ヘンデル 演奏:クヴァスト-ホダップ
博物館コースのご紹介へ 新しいウィンドウで開きます。