写真は1840年頃のイギリスのチャーチ・バレル・オルガンです。
チャーチ・オルガンとは主にパイプを使用し、低い圧力で音を出すオルガンをいいます。
19世紀の教会では、オルガン奏者を常に確保することが困難だったようで、このような自動演奏オルガンがその代わりを務め演奏していました。
ストリート・オルガンほど大音響ではないので、室内でも美しく響きます。
そのためか、レジデンス(邸宅用)オルガンとも呼ばれます。
このオルガンには5つのストップと呼ばれるオルガンの音色を選択することができる機構がついています。
種類 | 読み方 | 説明 |
diapason | ダイアペーソン | 一般的な閉管フルート・ストップ |
flute | フルート | フルート・ストップ |
principal | プリンシパル | オクターブ上 |
twelfth | トゥエルブス | 他のストップと組み合わせて独奏用の独特な音色を作る |
fifteenth | フィフティーンス | 一番高音の金管 |
(ストップについてはインターネットで調べました。誤っていたら申し訳ございません。)
左から順にストップを引いていくと、だんだんと高い音が重なっていきます。
好みのストップを組み合わせることで、望みの音を出すことができます。
音を重ねていくうちに、ちょっと重厚で荘厳な感じになっていき、ありがたい気分になります。
チャーチ・バレル・オルガンのバレルは木の筒のことです。
石油の単位などで「バレル」を耳にする機会も多いと思いますが、語源は「樽」。
この筒には短音用のピンと長音用のブリッジと呼ばれるホッチキスの芯のようなものが打ち込まれていて、これが音を出すための信号になっています。
1本のバレルには10曲収録されていて、横に少しずつずらしながら曲を変えます。
実はこのオルガン、長い間倉庫に眠っていてスタッフさえあまり音を聴いたことがありません。
この度ちゃんと録音しておこうと、再調査をしています。
このオルガンにはバレルが6本ついていて、60曲演奏出来ます。
5本のバレルには曲目が書いてあり、残りは何も書いてありません。
書いてあるものも、かなり難解なものが多いのですが、写真を撮って画像処理をして、眼を細めたり、横から眺めたり、文字を解読し、ネットで解読した単語が存在するかを確認しています。
しかし、このバレルは解読が困難!
1 Visio?? Cotg??
2 baruiceh???
3 Vesper Hymn 讃美歌 夕べの祈り
4 In ** cottaze??
5 Rule Britannia 守れよブリタニア
6 feny fines??
7 Groijse??
8 Luthers??
9 Pol…??
10 …??
3曲目と5曲目は何とか解読できました。
それ以外が・・・。
英語が得意な方。
眼がものすごく良い方。
いっそ、超能力とか使えちゃう方。
お暇なときに是非是非、解読のご協力をお願いします。
もちろん、ビンゴ!だったら(ビンゴと思える内容だったら?)、ご見学の際に、解読成功のお礼としてその曲を演奏します!
よろしくお願いします。