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ロンドン五輪 開幕

明日からロンドン五輪が開催されます。
現地時間の27日の午前8時12分(日本時間の4時12分)から3分間、イギリスでは国中の鐘を一斉に鳴らしてお祝いしたそうです。
中でも話題になったのは英国会議事堂時計塔の大時計「ビッグベン」。
鐘を40回以上鳴らしたとのこと。
時間を知らせる以外にビッグベンを鳴らしたのはおよそ60年ぶりのことで、集まった人たちはハンドベルや自転車のベルを鳴らして一緒にお祝いしたのだそうです。
時計塔の鐘(カリヨン)はオルゴールの起源といわれているもの。
オルゴールの博物館としてはやはり、カリヨンのニュースを皆様にご紹介しなくては!
 
 

 
 
(映像を見るとひとつの鐘しか鳴ってないようですが、通常は4つの鐘がウェストミンスターチャイムという曲を正時に奏でます。
実はこの曲、皆様にも馴染みの曲です。)

 

 
 
ビッグベンについて、とっても詳しく書いたサイトをご紹介します。
『ビッグベン今昔物語』 新しいウィンドウで開きます。

ホームページのトップページの右側にあるメニュー『Music』の曲目も更新しました。
英国国歌とされる「ゴッド セーブ ザ クイーン」を約100年前のドイツ ポリフォン社のオルゴールでお届けしています。

4年に一度の祭典ですもの、夜更かし、寝不足にも負けず、オリンピックを楽しみましょう!

オルゴールという言葉

皆さんこんにちは。
本日は「オルゴール」という言葉についてお話したいと思います。

皆さんはオルゴールという言葉が実は日本語だったということをご存じでしたか?
江戸時代末期、オランダから日本へストリート・オルガンが渡って来ました。
オルガンはオランダ語でORGEL(=オルゲル)と呼びます。
しかし、当時の日本人はオルガンに限らず自動で音楽を演奏する道具のことをヲルゲルと呼ぶようになりました。
このヲルゲルという言葉が「ヲルゲル」「ヲルゴル」「オルゴール」と訛り変化して、今日のオルゴールという単語が誕生したといわれています。

ところで、このオルガンを「ORGEL」と呼ぶのはオランダだけではありません。
ドイツ語やデンマーク語やノルウェー語、スロベニア語などでもオルガンを意味します。

それぞれの発音を聞いてみてください。
(リンク先の画面で「Orgel」と記述されている左側ウインドウの下に現れるスピーカーボタンを押すとその国の発音となります。)

 オランダ語のページを開く   ドイツ語のページを開く  ノルウェー語のページを開く  デンマーク語のページを開く 

オランダ語以外はみな「オルゲル」に近い発音に聞こえます。
中でもオルガン作りではオランダとともに古い歴史と技術を持つドイツの発音が「オルゲル」に近いとなると、オランダ語のオルゲルが語源でオルゴールとなったという説に異論を唱える方も現れます。
ドイツ語が語源ではないかと・・・。
しかし、オルガンが渡ってきた頃の江戸時代は、鎖国のためオランダが唯一のヨーロッパとの窓口でした。
出島のオランダ商館の記録には、ストリート・オルガンやオルゴールが渡来した記録が多数残ります。
そのため、オルゴールの語源はオランダ語という説が採用されます。
発音はドイツ語の方が近いですが、ローマ字読みならば納得がいくのかもしれませんね。
(オランダ語のORGRLの発音は難しい!)
(しかし当時のローマ字がオルゲルと呼んだかは定かではありません。)
蛇足ですが、気になってローマ字について調べてみました。
ローマ字はなんと戦国時代からあったようです。
オルガンが渡来した頃は、オランダ式ローマ字といわれるものが使われていたようですが、現代のもののように仮名とローマ字を一対一で対応するわけではなかったようですし、ほんの一部の人だけに認識されていたようです。

最後に、最近はとても暑い日が続いています。
水分補給をお忘れにならずに、熱中症にお気をつけ下さいませ。