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ロシアのストリート・オルガン

6階常設展示室の奥にストリート・オルガンがたくさん並んでいますが、その中にロシア製のオルガンがあります。普段の演奏では使っていないのですが、久しぶりに鳴らしてみました。
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このストリート・オルガンはロシアのオデッサにあったネチューダという工房で作られました。装飾が独特で、特にケースの象嵌が素晴らしいです。上面には珍しいお城のような建物、側面は竪琴を持った女性(女神のよう)、そして背面は6人の裸婦です。
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側面には6本のストップが付いていて、出し入れすることにより音色や音量が変わります。
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上蓋の裏にはチューンシートがあり、曲目などが書かれているのですが、文字がかすれている上にロシア語なのでどんな曲が入っているのかよくわかりませんでした。
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先月、ロシア語のわかるお客様がご来館され、チューンシートを訳していただきました。8曲の中にはロシアの曲の他、オペレッタ『ルクセンブルグ伯爵』やマーチ『旧友』も入っていました。
  
旧友なら知っていると演奏してみたのですが、オルガンの調子が良くないようで曲になっていませんでした。これは修理してもらわないと。(こうして工房スタッフの仕事は増えていきます。)
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ロシア語で『土曜日』というタイトルの曲はいかにもロシアの雰囲気が漂うメロディーで、ストリート・オルガンでこんな曲が聴けるとは思ってもいませんでした。いずれメンテナンスが終わったら皆様にも聴いていただきたいです。

録音風景

ディスク・オルゴール『エロイカ』の演奏を録音しています。
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エロイカのディスクはのべ123曲あり、1曲あたり3枚のディスクを使うので全部で369枚です。6階常設展示室の棚に、ばらばらにならないよう袋に入れて収納しています。
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1曲ずつ順番に3枚のディスクを交換しながらの録音です。100年以上前の古いオルゴールなので、たくさん演奏すると疲れてしまいます。1日10曲くらいのペースです。
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博物館の収蔵品の曲数はのべ4000曲を超えるので、まだすべての曲を把握しきれていません。今まであまり演奏していなかった曲が実はとても素敵な曲だったりすると、ちょっとうれしくなります。
すべての曲を録音するのは大変ですが、1台のオルゴールとじっくり向き合え、素敵な曲にも出会える貴重な作業です。