ディスク・オルゴールでは、ディスクの裏の突起を音楽信号として使用します。しかし構造上の問題があり、ディスク裏の突起が直接歯を弾くことが出来ません。そこで登場するのがスターホイールと呼ばれる星の形をした歯車です。
スターホイールは金属の棒に串刺しにされディスク裏の突起と櫛歯の間に置かれ、仲介役として活躍します。ディスクが回転すると、裏の突起がスターホイールの歯にかかりスターホイールを回転させます。回転したスターホイールの別の歯が櫛歯を弾いて音を出すのです。
スターホイールはシリンダーの細いピンとは異なり丈夫で、櫛歯を弾くストロークも大きくなるため、豊かな音量を得ることが可能となりました。その上、2枚の櫛歯をスターホイールを挟むようにセットすることにより、ひとつの歯車で両側の櫛歯を同時に弾くことも可能となったのです。
1889年に考案されたスターホイールは、ディスク・オルゴールにとって必要不可欠な大事な道具なのです。 |