日本ビクターや英国EMIのロゴマーク「His Masters Voice」(HMV)で、蓄音機に耳を傾けている犬、フォックス・テリアの愛称。
「HMV」とは英グラモフォン(現 英EMI)は、HMVは当初グラモフォンの小売部門のブランドとして、店名につけられた。蓄音機に耳を傾ける犬(ニッパー)の絵をトレードマークとして、「この犬は、彼の(亡くなった)主人の声を聞いている」という意味で、"His Master's Voice"(HMV)と名付けられた。
これは、イギリスの風景画家マーク・ヘンリー・バラウドの飼っていたフォックス・テリア犬の「ニッパー」がモデルで、ヘンリーが亡くなったためニッパーを引き取った弟の画家フランシス・バラウドが、ニッパーが亡き飼い主ヘンリーの声が聞こえる蓄音機を不思議そうにのぞき込む様子を描いたものである。この絵画は1900年に発明家エミール・ベルリナーが意匠登録を行い、世界中の企業で使用されるようになった。
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