マジックをするオートマタ。ピエロは左手で扇を上げる、扇を下げるとピエロの首が無くなり、その後ピエロの左側にあるサイコロ型の箱から彼の頭が出てくる。暫くすると箱に頭が消え、またピエロが扇を上げ、次に扇を下げるとピエロの首が戻っている。
張り子のピエロの頭にはガラスの眼が付き、金貨型のボタンが付いたパールピンクとライムグリーンの衣装。ベースの台にはスタート・ストップレバー、キーワインドがつき、オルゴールが組み込まれている。
ルヌー(Renou)
ルイ・ルヌーは1886年にオートマタを製造販売していたドゥエ&ラフォーレ工房の後継者となる。当時高価であったオートマタを多くの人に供給しようと考え、ごく一般的なサイズ(35~60cm)のオートマタをやめ、半分の大きさでさらにからくりも簡素化した安価なオートマタを製造・販売した。これがヴィシーやルレ・エ・ドゥカン等の著名作家の高価なオートマタに手が届かなかった消費者に受け、1925年まで年間500体のペースでオートマタの製造を続けた。 |