チャーチ・オルガンとは主にパイプを使用し、低い圧力で音を出すオルガン。主に教会で使われていたものをいう。19世紀、オルガン奏者を常に確保することが困難だった貧しい教会で、その代わりを務め演奏していた。ストリート・オルガンほど大音響ではなく室内でも美しく響くため、Residence Organ(レジデンス(邸宅用の)オルガン)とも言われている。
ケース正面のハンドルを回すと、短音用のピンと長音用のブリッジの打ち込まれた大きな木製の円筒(バレル)が回転し、同時に空気がフイゴに送られる。バレルのピンやブリッジに触れたキーが押し上げられるとパイプ下部のバルブが開き、フイゴに溜まった空気がパイプに送り込まれて演奏する。各管への空気の調整弁が付き、その調整はケース正面の5本のストップにより行う。このバレルは10曲入り。曲目の交換はバレルをずらし込んで行うが、バレルの軸に刻み目があり、これに金具をセットして固定する。換えのバレルを含めてバレル6本付き。
ストップの名前
diapason ダイアペーソン(基本的なフルー・ストップ)/flute フルート(木製の円筒開)/principalプリンシパル:金属製の円筒開/twelfth /fifteenth一番高音の金管
|