フリー・リードの手廻しオルガン。紙のロールを音楽信号としている。ロールに開けられた孔の部分が読み取りバーの上にくると、3つのフイゴで作られた空気がフリーリードに流れて奏鳴する。蓋の中央には取っ手付きの開閉可能な蓋(expreiion shutter)があり、音量調節が可能。蓋の内側には使用説明書が貼り付けてある。 当時の広告には、「AUREPHONEに類似したTOURNAPHONEがある。TOURNAPHONEはAUREPHONEより一回り大きく、音源も多い。大きなホールや教会、ロッジでの使用に適している。価格は演奏用のロール1本付きで$20」と書かれている。
トーナフォン社はアメリカのオルガネット産業の中心地、マサチューセッツにある多くのメーカーのうちの一社。アメリカのオルガネット産業は1869年から始まり1880、90年代に最も栄えた。
曲
Oklahoma オクラホマ
Get Me To The Church On Time 時間通りに教会へ
I've Got Plenty of Nothing とりとめのないものばかり
Directions For Using The Tournaphone(訳)
ミュージックロールのはずし方
交換用のノブをいっぱいに右に廻す。留め具からミュージックを取り外す。リールの右端をしっかり持って持ち上げる。
ミュージックロールの入れ方
交換用のノブが右に回っていることを確かめる。リールを定位置に置いていっぺに両サイドを押す。 動かし方 ミュージックシートの先端に付けられた輪を螺旋状のドラムの留め金に付けて、L字型のハンドルを右に廻す。
ミュージックシートの巻き戻し
出来るだけ交換用のノブを左に廻す。L字型のハンドルを出来るだけ早く右に廻す。ほとんど巻き戻りそうになったら、傷つけないようにスピードを落としてゆっくり廻す。
ミュージックリールは完全にケースに合っているために、交換の必要はない。 演奏が終わったら ミュージックシートを巻き戻し埃をつけないようにリード用の箱に入れておく。交換用のノブを半分動かし、ドライビング・ホイールをフリーの状態にする。湿度の変化にシートをさらさないように蓋は閉めておく。上手く演奏できないリールがあったら、機械の留め金と一緒に注意深くとりだし、埃や飛沫を吹き払い、リールを注意深く戻す。トーナフォンは繊細な注意と豊かな経験と確かな技術で作られている。上品で優雅なご家庭の心を惹き付ける魅力のある装飾品としてお求めになるのに値するものです。お使いになるに従い、無くてはならない物となっていくことでしょう。
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