このオルガンはパイプを使用した屋外用バレル・オルガン。ハンドルを回すと、短音用のピンと長音用のブリッジの打ち込まれた大きな木製の円筒(バレル)が回転し、同時に空気がフイゴに送られる。バレルのピンやブリッジに触れたキーが押し上げられるとパイプ下部のバルブが開き、フイゴに溜まった空気がパイプに送り込まれて演奏する。パイプは低音用に太い木管、高音用に金管を配置し、各管への空気の調整弁が付いている。その調整はケース左側の4本のストップにより行う。このオルガンは8曲入り。曲目の交換はバレルをずらし込んで行うが、バレルの軸に刻み目があり、これに金具をセットして固定する。ストリート・オルガンは19世紀後半に最盛期を迎え、お店の客寄せ、見せ物のバックグラウンド・ミュージック、オルガンのない教会の為の礼拝用など様々な使われ方をしていた。
Bacigalupo-Sohne, Orgelfabrik (Berlin N58 Schonhauser Allee 74a)
Fernsprecher:44.32.24 (Hubner&Groseling BLUMENSTR 35. Berlin)
バチガルポ
ポータブル・ハンドクランク・バレル・オルガンのメーカーの中では最も重要視されるメーカーのひとつ。1867年に創業し、代々ストリート・オルガンを作り続けた。 G. Bacigalupoは以前はロンドンのCocchi Companyであったが、1900年にベルリンで創業。6種類の小さなストリート・オルガンを製造。またバレル・ピアノのメーカーでもある。
1 Warte nur ein Weilchen ちょっと待って
2 Herr Maier am Himalaya
ヒマラヤ山嶺のマイヤー氏
3 Wer hat den Kase vom Bahuhof gerollt
(Mach the Knife?) 駅からチーズを転がしたのは誰? (マックザナイフ)
4 Ich hab heut' Nacht von dir getraumt
夕べ君の夢を見た
5 Sei nicht so traurig kleines Madel
そんなに悲しまないで、お嬢さん
6 Archvolte
アーキボールト(飾りせり縁)
7 Untern Linden
菩提樹の木の下で
8 Fruhlingstraume
春の夢 |