1曲の演奏時間を長くするためにシリンダーの直径を太くしたものでシリンダー径は8cmある。長さ30.5cmの櫛歯には193本の歯が極めて繊細に刻まれていて、繊細で高度な演奏を行う。この櫛歯に使用した鋼鉄の切断(カット)は現在の技術でも及ばないほどの高度な技術である。1830ー1840年代にかけて登場したシリンダー・オルゴールは当時最も人気のあったオペラの序曲を収録たものが多く、これらを「オーヴァチュア・ボックス」と総称していた。レバー・ワインド方式でゼンマイを巻き上げる。ストップ・レバー、1曲演奏レバー、曲目変換レバーの3つの操作レバーが付いている。
ニコール・フレール (スイス ジュネーヴ)
1815年に創業しシリンダー・オルゴールの最大のメーカーになりました。創業が古く技術力に裏付けされた高品質の製品を送り出していました。ニコール・フレール社のオルゴールに付いているチューン・シート(曲目表示カード)には製造通しナンバーが書き込まれているため、このナンバーにより製作年代を推定することができます。1906年に社業を閉じます。
Nicole Frere Ouverture Box No.46561
1 Faust, Ouverture 「ファウスト」より 序曲 Gounod グノー
2 La Fille du Regiment, Ouverture 「連隊の娘」より 序曲 Donizetti ドニゼッティ
3 Guillaume Tell, Ouverture 「ウィリアム・テル」より 序曲 Rossini ロッシーニ
4 l'Africaine, Ouverture 「アフリカの女」より 序曲 Meyerbeer マイアベーア
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