このオルゴールには日本の歌曲ばかりが4曲(1曲目は違う?)収録されている。中蓋にガラスが付き、箱の右側に1曲演奏レバー、曲目変換レバーの2つの操作レバーが付いている。レバー・ ワインド方式でゼンマイを巻き上げる。香箱にゼンマイ戻し止めギアが付いていない簡易な機構。
明治41年の日本大百科事典に「オルゴル」の項目でシリンダー・オルゴールが下記のように紹介されているが、嘉永(1848-1854)より輸入されて富豪の間に流行したとあることから、日本輸出向けに日本曲のオルゴールも製作されたと思われる。
オルゴル(オランダ語オルゲル(Orgel)の転訛) [樂] 洋楽器の名。函中に長短相並列して音階を作れる鐵櫛と、数多の刺(トゲ)を有する圓筒(シリンダー)(一に砧という)とを装置す。…(中略)…嘉永の頃より多く我国に輸入せられ、富豪の間に流行せしが、蓄音機の輸入と共に全く廃れて、今や僅に小規模なる置時計に属するのみ。其譜は刺の中其の不用なるものを折り曲げてこれを作る。すべて舶来のものにて、多く在邦の外人によりて傅へられたる我国の最も短き俗曲を採る。
1 unknown
2 Tokoton yare トコトンヤレ (宮さん宮さん)
3 unknown
4 unknown
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