オルゴールの演奏以外に、ベル、カスタネット、ドラム、オルガンを演奏する。多種の楽器が組み込まれたオルゴールは、オーケストラBOXと呼ばれた。特にオルガンの演奏はボワ・セレステ(天界の音)、フルート等と呼ばれ人気があった。シリンダーが回転する時、同時にクランクを廻しフイゴで風を送りリードを演奏するしくみ。
このオルゴールには日本の歌曲ばかりが8曲収録されている。ベーカー・トロール社はジュネーブにあり、代理店がロンドンにあった。『本邦洋楽変遷史』には、横浜港開港(1859)以来、日本に多くのオルゴールが輸入され、明治維新以降富豪の間に流行したと書かれている。日本輸出用に作られたものであろう。レバー・ワインド方式でゼンマイを巻き上げる。1曲演奏レバー、曲目変換レバーの2つの操作レバーが付いている。
ベーカー・トロール (スイス)
1873年創業。3本のシリンダーを使用するリヴォルバー型のオルゴールを製造したことで有名。製品の音質が良いことで定評があった。
収録曲
1 ヨサコイ
2 イヤダイヤダヨ
3 本調子 マリウタ
4 トコトンヤレ(宮さん宮さん)
5 再 チョンキナ
6 マリウタ
7 ヲンコトコト
8 チョンキナ
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