1枚のディスクに2曲が収録されている。曲の終了後、ディスクの中心をずらすことで別の曲を演奏することができるシフティング・ディスク。センター・ホイール方式でディスクを回転させる。中心をずらす動作は自動的に行われる。シリオンは41,81,59teethと、後に184teeth(アップライト)を用いた機種が製造された。、しかし知られているのはわずか2機種で19 1/4inch(48.9cm)と22 1/4inch(56.5cm)のみ。
ドイツのイェンツシュ(Richard Jentzsch)は1893年にシフティング・ディスクのシリオンの特許をとり、1894年にサンバースト(日輪・太陽)をトレードマークにしてシリオンを発売する。その後、Bortmann & Kellerに買収され、最終的にはミシンと自転車のメーカーであるドレスデンのSeidel & Naumannの手に渡る。Bortmann & Kellerは1896年のライプチッヒ イースター フェアでシリオンを発表。Seidel & Naumannは1899年のミカエル フェアでアップライト機を追加し発表した。シリオンの影響はわずかであったが、後にメルモド・フレール社が発売したニューセンチュリーの礎になっているといえる。
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