ポリフォン社の15 1/2inchディスクを使う小型の代表機種。ウォールナット(くるみ)のケースのデザインは様々で、特にトップギャラリーと前面の柱には数多くのヴァリエーションがある。櫛歯は78本のダブルコーム(ひとつのスターホイールで1本の櫛歯を弾く)。リム・ドライブ方式でディスクを回転させる。コインを1枚入れると1曲演奏する営業用のオルゴールで、パブのカウンター等に置かれていた。コイン投入口は左右両側にある。コイン・オペレートがないものは、ケースの装飾を美しくして客間用(ドローイング・ルーム)のポリフォンと名付けていた。このシリーズのモデルにはStyle103、103U、103Pがあり、103は最も一般的なモデル、103Uは103のトップの飾りに時計が装備されているモデル、103Pは103のvending機構(自動販売機式)となっている。当時ディスク6枚付きで£14で販売されていた。時計付きのものは£15。
当時の15 1/2インチの広告には”2000曲から選べる”と謳っていた。また「1ペニーで演奏。3ヶ月で元が取れる」とある。計算すると14ポンド=3360ペニー 3360ペニー/90日=37回/一日 当時一日約37回程度は演奏していたことになる。