直径27インチのオーケストラル・レジーナは、アメリカで作られた最大のディスク・オルゴールで、7オクターヴに近い音域を持つベストセラーズ機。約2分15秒程の演奏が可能。Style7のコイン・オペレート型に対して、この Style6は上蓋がアコーディオン状に折りたためる家庭用のテーブルタイプとして、1896年から1900年にかけて販売していた。対向した一組の櫛歯を持ち、ロング・ベッドプレートを持っている。リム・ドライブ方式でディスクを回転させる。ケース外側のハンドルでゼンマイを巻き上げる。ケースの内側にスタート・レバーが付いている。専用の置き台が付き、27inchのディスクが縦に収納できる。 Styles 6のシリアルナンバーはNo.21066から付けられている。ケースの形から現在ではコレクター達から”Casket model(棺桶モデル)”等と呼ばれている。
レジーナ社 (アメリカ ニュー・ジャージー)
ポリフォン社を創業したグスタフ ブラッハウゼンは1892年(35歳のとき)にアメリカでの特許取得と、ポリフォン社製品を輸出する目的で渡米し、1894年にレジーナ社を創業。当初はポリフォン社の製品を販売していたが、一年も経たずにラーウェイに工場を作り、またたくまにアメリカ最大のメーカーとなる。1922年に倒産。多くのアメリカ人にとってオルゴールとレジーナは同意語と思われるほどで、創業から約10万台のオルゴールを供給し、ポリフォン社、シンフォニオン社とともにオルゴールの三大メーカーといわれている。
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