「イーグル」という商品名でディスク・オルゴールを製造・販売していた。1897年には2枚のディスクをセットして演奏するユニークな形のものを発表する。1900年代になるとドラムやトライアングルの付いたオルゴールを作るなどユニークな製品が多い。また他社とは違う独特のサイズのディスクを製造していた。アップライト・モデルのこの機種はケースのグラスに花の絵が描かれている。対向した櫛歯一組を持ち、リム・ドライブ方式でディスクを回転させる。ケース右側のハンドルでゼンマイを巻き上げる。ケース右側のコイン投入口よりコインを入れると1曲演奏する営業用のオルゴールでパブやレストラン等に置かれていた。アドラー社はディスクの大きさによりアルファベットでマーキングしているが、この21 1/4インチのディスクを使用したオルゴールは”R”で、ディスク押さえバーに”R”と刻印されている。”R”のシリアル・ナンバーは5001番から。当時235.50Mk.(ベース・キャビネット別)(ベース・キャビネット66Mk.)で販売されていた。ディスクは2.4Mk.で販売された。
アドラー社 → ツィンマーマン (ドイツ ライプチヒ)
1896年創業。「朝日に飛ぶイーグル」をトレードマークとしてディスク・オルゴールの市場に参入しました。1900年にツィンマーマンにより買収され、1890年の終わりから20世紀の初めにかけて、アドラー、フォルトナのディスク・オルゴールをはじめ、手廻しのおもちゃのオルゴールからオートマタまで、多彩な製品を製造しました。1920年代からはピアノやオーケストリオンのメーカーとして活躍します。
ツィンマーマン, ユリウス ハインリヒ (ドイツ ライプチヒ)
ツィンマーマンは1875年から自動楽器演奏装置の問屋を始め、モスクワ、リガ(ラトビア)、ロンドンなど多くの都市で地位を確立しました。1900年にアドラーを買収。
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