1897年に特許取得。タンホイザーは後のシリオンなどシフティング・ディスクの発展のために欠かせない、プレッシング(Traugott Alwin Plessing)によって発明されたシフティングボックスの中でも初期の非常に珍しいモデル。1899年の後半から2年間だけ製造された。3種類のディスクサイズがあるがこれは15 inch。
1枚のディスクに2曲が収録されていて、1曲終了後、ディスクの中心をずらすことで別の曲を演奏することができる。ディスクを横にシフトさせることから、シフティング・ディスクと呼ばれる。リム・ドライブ方式でディスクを回転させるが、ディスクの中心をずらすため、通常丸いディスク外周のリム・ドライブの穴が楕円形になっている。中心をずらす動作はケース正面のボタンを押・引することにより手動で行う。ディスクのスタート位置を合わせるためか、センター・ドライブ方式に使用するような補助軸が付いている。また、ケース右側にはスタート・レバーとゼンマイを巻き上げるためのハンドルが付いている。ロング・ベッドプレートが付いている。ベッドプレート上に”TANNHAUSER DRP99899”と刻印あり。
タンホイザー ミュージック ワーク Tannhausr Musikwerke
ドイツ、ライプチッヒのメーカー。1897年ドイツで、1898年イギリスでタンホイザーの特許を取得。ビジネスはプレッシングとOtto Oscar Casper(キャスパー)の二人で行われた。タンホイザーは1899年の後半から2年間だけ製造された。
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