1900年以降、家庭用蓄音機に人気が出て、1902年にレジーナはオルゴールのいくつかのスタイルに蓄音機をつけることを決定した。蓄音機のターンテーブルはオルゴールのスプリングと連結した軸により回転した。蓄音機として使わないときはターンテーブルは外され、オルゴールとして使用できた。1908年の広告には「通常100ドル以上する蓄音機を追加の25ドルでお届けでき、歌、演説、グランドオペラが楽しめる上に、オルゴールも聴ける」とある。外部ホーンには100番代の番号が、内部ホーンには200番代の番号がスタイルNo.に付加された。レジーナ本体は約100ドル。
このStyle150はサーペンスタイン・ケースを用いた兼用機。1900年代の初期のベスト・セラーズ機だった。木製のラッパのアタッチメントを付け、78回転レコードの回転軸を持つ。ケース内側のレバーによりオルゴールとしても蓄音機としても使用できる。同一の型でオルゴールのみのものはStyle 50として販売されていた。オルゴールの専用置き台がついていて台の中にディスクが収納できるようになっている。製造番号は1500001から1501108。1905年から1915年まで製造された。他にオルゴールと畜音機との兼用機では、ミラ、ポリフォン社でも製作されMiraphone、Polygrahoneとして販売された。
レジーナ社 (アメリカ ニュー・ジャージー)
ポリフォン社を創業したグスタフ ブラッハウゼンは1892年(35歳のとき)にアメリカでの特許取得と、ポリフォン社製品を輸出する目的で渡米し、1894年にレジーナ社を創業。当初はポリフォン社の製品を販売していたが、一年も経たずにラーウェイに工場を作り、またたくまにアメリカ最大のメーカーとなる。1922年に倒産。多くのアメリカ人にとってオルゴールとレジーナは同意語と思われるほどで、創業から約10万台のオルゴールを供給し、ポリフォン社、シンフォニオン社とともにオルゴールの三大メーカーといわれている。
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