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このアップライト･モデルはポリフォン社のベスト･セラーズ機で、初期のコインオペレート式の大型機種。１８９０年から作られ、ケースのデザインは様々で、特にトップギャラリーと前面の柱には数多くのヴァリエーションがある。この機種はStyle104と同様にとても人気が高かった機種。ケースにはウォールナット（くるみ材）が一般的だが、時にオーク(なら材)も使われる。コインを1枚入れると１曲（もしくは２曲-大型のポリフォンのアップライト型はみなコイン１枚で１回転させるか２回転させるかを選べる機能を装備していた）演奏する営業用のオルゴール。コインは左右両側から投入可能で、コイン投入口はイギリス輸出用のため"１ペニー用"となっている。イギリスでは多くがパブのカウンター用に使われていた。またアメリカにも多く輸出された。営業用のためディスクには当時流行した曲が多い。このシリーズのモデルにはStyle105、105U、105Pがあり、105は最も一般的なモデル、105Uは105のトップの飾りに時計が装備されているモデル、105Pは105のvending機構(自動販売機式)となっている。当時時計付きのものはディスク６枚付きで￡26 10ｓで販売されていた。またその広告には一度ゼンマイを巻くと２０分間動くと書かれている。

ポリフォン社　（ドイツ　ライプチヒ）
グスタフ ブラッハウゼンとパウル リスナーがシンフォニオン社から独立し、１８８７年に創業。急速に社業が発展し１８９５年から最盛期を向かえ、その数年後には従業員が１０００人に達する大会社となる。１６．５ｃｍから８０．０ｃｍまで１４種類のディスクを作り、それに適合する多種類のオルゴールを販売したが、１９１４年第一次世界大戦勃発の年にオルゴールのビジネスを終了。その後１９３０年代まで蓄音機を販売。レジーナ社、シンフォニオン社と共にオルゴールの三大メーカーといわれている。

演奏
4617　メサイア　シオンの娘たちよ、大いに喜べ　作曲：ヘンデル