家庭用の小型オルゴールでクリスマスツリー・スタンドとして販売された。ディスクの回転の動力で、ともにクリスマス・ツリーも回転させる。1903年当時グロリオサの名で作られ、ベル付きは当時88Mk.で販売されていた。カリオペ社ではベルは最も一般的な付属品であった。このオルゴールはロング・ベッドプレートを持ち36本の櫛歯1枚とベル4ヶが付いている。ベルは低音部から2~5番目の櫛歯と連動して鳴る。レバーによりベルの音を止めることもできる。ディスクの周囲に刻み目をつけてギア状にし、オルゴール側の駆動用のギアと噛み合わせてディスクを回転させるピニヨン・ドライブ方式を使用。ゼンマイの巻き上げは側面のハンドルにより行う。ハンドルの下にスタート・ボタンが付いている。同型のベルの無いものはN-IIとして69Mk.、ベル付きでコインスロット付きはGIとして124Mk.で販売された。
カリオペ社 (ドイツ ライプチヒ)
1895年創業。後発でディスク・オルゴール業界に参入したが、数多くの機種を発表してドイツの三大メーカーのひとつといわれるほどに成長。カリオペ社ではベルが最も一般的な付属品で、多くの製品に取り付けられた。ベルの種類は3種類(ソーサー型、棒型、管型)あるが、ほとんどにソーサーベルが使われた。カリオペ社は第一次世界大戦後も存続し、後に蓄音機を製造するようになる。