14 1/2inchのディスクを用いたベルが12個付いた家庭用のテーブル・タイプのオルゴール。通称ベルと呼ばれた。ケースにはくるみの木が使用され上蓋に象嵌の模様がついている。54本のデュプレックスコーム(1つのスターホイールで2枚の櫛歯を同時に弾く)とベル用の6本を持つ2枚櫛歯で演奏を行う。ケース内側のレバーによりベルの演奏を止めることもできる。ロング・ベッドプレートを使用。リム・ドライブ方式でディスクを回転させ、ケース右側のハンドルでゼンマイを巻き上げる。また、ケース右側にはスタートスイッチが付き、ケースの内側には速度調整のレバーが付いている。
ポリフォン社 (ドイツ ライプチヒ)
グスタフ ブラッハウゼンとパウル リスナーがシンフォニオン社から独立し、1887年に創業。急速に社業が発展し1895年から最盛期を向かえ、その数年後には従業員が1000人に達する大会社となる。16.5cmから80.0cmまで14種類のディスクを作り、それに適合する多種類のオルゴールを販売したが、1914年第一次世界大戦勃発の年にオルゴールのビジネスを終了。その後1930年代まで蓄音機を販売。レジーナ社、シンフォニオン社と共にオルゴールの三大メーカーといわれている。