ケース右側のコイン投入口に1ペニーを投入すると1曲演奏する営業用の機種。大型のディスク・オルゴールのためシンフォニオン社には珍しくリム・ドライブ方式でディスクを回転させる。後期のものにしか見られないS字型のガヴァナー(速度調整機)を持つ。スタイル106のシリーズは胡桃のケースで、トップの飾りや正面の柱に様々なバリエーションを持つキャビネットで販売された。モデルは106N、106NS、106NU、106NSUがあり、106NSは106N型のゼンマイ、機械部分がガラスのプレートでおおわれ、機械部分を覗けるようになっているモデル。106NU、106NSUは106N型、106NS型のトップの飾りに時計が装備されたモデルをいう。
シンフォニオン社 (ドイツ ライプチヒ)
ディスク・オルゴールはシンフォニオン社のパウル ロッホマンによって1886年に製品化された。シンフォニオン社は創業以来数多くの製品を送りだし急速に発展。ディスクの直径11.5cmから76cmまで、小型から大型まで21種類のディスクを用いる多種多様のオルゴールを発売した。なかには2枚、3枚のディスクを同時に使用するユニークな製品も作られた。ドイツの三大メーカーのひとつ。1914年第一次世界大戦の勃発の年に社業を閉じる。
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